艶のある花柄小紋の着物をドレスにリメイク中です。
自分でデザインも縫製もするので、最近はデザイン画を描かずに着物をボディにあてて考えながら作るスタイルになってきています。
本当はきっちりデザイン画を描いてイメージを固めてから、シーチングで仮縫いをしてからのほうがいいのかもしれないですが、着物が持っている雰囲気というか世界感がひとつひとつまったく異なるので、ずばりそのものの着物を使って考えたほうが私には合っている・・・というかそのほうが面白いのでしばらくこのスタイルでいきます。
ドレープが綺麗に出るドレスにしたい
今回のテーマは「ドレープ」です。
先日、ニットの生地で試しにワンピースを作ってみました。
裾にゴムが入っていて、この裾を内側にいれてウエストまで持って来ると、ミニのバルーンスカートにもなります。
薄い生地だとドレープが綺麗に出るので、着物の胴裏は取ってしまって表地だけで作ることにします。
洋服地だとすきなだけたっぷり生地を使えるけれど、着物からのリメイクだと制限があるのでそれをどうするかが課題です。
デザインを試行錯誤中。
着物の袖を取って、身幅につぎたし、同じようにドレーピング。
ニットよりもしっかり感があるので、なんかこうもっさりしてしまいます。
横方向のドレープをやめて縦方向にはどうか?足りない幅は他の生地を使ってみようか?
フリルにしてみると、甘すぎるか?
シャープにドレープはいれつつ、甘さもプラスしようか?
などなどドレスピンを打ち直しながら写真を撮っては、師匠に相談しています。
リメイクの前に着物を洗濯してみる
ボディにつけて数日風通しの良いところに置いておくと、着物の匂いが気にならなくなるものもありますが、こちらの着物は古い着物独特の匂いがなかなか抜けなかったので、ドレスに仕立てる前に洗濯してみることにしました。
素材は正絹ですので、ちょっとした冒険でもありましたが、以前にもリメイク前に自分で洗ってみたものもあったので切れ端で色落ちなどを確認してからトライ。
絹は基本的に縮みますし、このやり方でうまくいく場合もあればそうでない場合もあるので、自己責任でお願いします。
使った洗剤は、なんとっ。
いつも使ってるシャンプーです。
絹は髪の毛と良く似た組成のたんぱく質でできているので、シャンプーで洗ってもいいと聞いたことがあるのでさっそくトライ。
まずはデザイン上使わないであろう、片袖だけ。
- ぬるま湯にシャンプーを少し溶いて、その中につけます。
- 優しく押し洗いをして、何度もぬるま湯ですすぎます。
- ハンガーにかけて、影干しします。
- 生乾きの状態で、裏からあて布をしてアイロンで形を整えます。
で、どのくらい縮んだかを洗ってない袖と比べてみます。
縮んだのは、5mm。
想定の範囲内だったので、残りの着物も洗いました。
古い着物独特の匂いはすっかり消え、むしろほんのりいい香りで、すっきり気持ちよくなりました。
絹洗い専用の洗剤もあるので、次回試してみたいとさっそく買ってしまいました。
こちらもよさそうです。
使ってみたらレポートしますね。
着物の洗濯についてのまとめ
今回は袷の裏をはずしたので、表地が縮んだのを考慮した状態で服に仕立てるので、汚れてもまたお家で洗濯できます。
袷の着物をそのまま洗う場合は、裏地の素材との違いで縮む量が違うのでツレてしまったり色移りしてしまう場合があるので袷の着物を洗う場合はやはり、プロにお任せしたほうがいいかと思います。
かざるやでもレンタルドレスばかりでなく、普段に着れそうな着物リメイク服も作って販売していきたいなと思っているのですが、この洗濯問題、もう少し研究と経験を積んで、お家でのお手入れまで提案できるようになれればと思っています。