このごろ帯リメイクのオーダーサンプルを試行錯誤しているところです。
帯の洗濯については、失敗したことを前回書きましたが、成功するときももちろんあります☆
洗い終わった後の長ーーーーい帯をアイロンするのは一苦労。でも、見違えるように綺麗になった帯はほんと気持ちいいです。
接着芯の種類で仕上がりの雰囲気が違います。
今、帯でリバーシブルのジャケットを製作中です。A面、B面をそれぞれに縫ってから仕上げるのですが、ジャケットなのでちょっと生地をしっかりさせたいから、両面とも全面芯を貼りました。
どちらも正絹の帯ですし、同じ型紙で製作しているのですが、仕上がりの雰囲気が違います。なぜかというとそれぞれの面の接着芯の種類を替えてみました。
こちらは、厚手の不織布タイプの接着芯を貼っています。パリッとした感じで形がしっかりでます。でも、両面とも不織布のタイプを使うとバキバキした雰囲気というか、紙っぽい感じになってしまいます。
こちらは、縦にも横にも伸びる2WAYタイプのニットの接着芯を貼りました。このタイプの中では中~厚手くらいですが、柔らかく体になじむ感じになります。ソフトな雰囲気のジャケットを作るなら、このタイプを両面に貼ってもいいかなとも思います。
今回はちょっとしっかりした感じも出したいのでそれぞれの接着芯のメリットがいきてくるかどうか、出来上がって着てみてからのお楽しみです☆
接着芯の種類と特徴
洋裁には欠かせない接着芯。仕上がりのニュアンスを左右するものだから、芯選びにはこだわりたい。接着芯も追及しだすと奥が深いし、結構いいお値段になるので、適切なものを選びたいですね。
それぞれの接着芯のメリットとデメリットをざっくりとまとめてみました。
不織布タイプの接着芯
織物でも編物でもなく和紙にちかいような、手芸店で一番よくみかける接着芯です。
張りや硬さがあるので、一般的には洋服というよりは小物やバッグづくりに向いています。
お値段は比較的安いです。
![]() 『不織布 接着芯』≪薄手・中手・厚手≫ |
ニットタイプの接着芯(編み物)
ニットタイプの接着芯は、伸縮性があってソフトな仕上がりになります。芯を貼ってしっかりはさせたいけど、ドレープ感も残したいというときにぴったりです。表地がニット生地のタイプは必ずこちらを使いますが、織物にもよく使います。
伸縮性があるので、スポーツウェアで接着芯が必要な場所にはこちらを使います。
![]() 接着芯 アピコ(AM100) 1.白 k3 |
布帛タイプの接着芯(織物)
布帛生地となじみやすく種類が多い接着芯です。ソフトな風合いからかなりハードな風合いまでさまざまあります。
種類が多くて、何で選んだらいいのか迷ってしまいますが、個人的にはダンレーヌR111かR222を買っておけば間違いないと思ってます。
この、「ヨーロッパ服地ひでき」さんもは良質な生地や珍しいを取り扱っていて、オススメです。
生地の在庫がたくさんあるのについついチェックしてしまいます♪
接着芯は、「安かったから」で買ってしまうと、糊のつきが悪かったり、扱いづらかったりでせっかく手間をかけて縫っても仕上がりが悪くなってしまいます。
おおよそですが、メーター600円から800円くらいのものを目安にしています。
接着芯の貼りかた
芯を貼りたい表地と接着芯は、きちんと裁断してしまう前に、型紙よりもひとまわりほど大きく粗裁ちします。
アイロン台に糊がくっついてしまわないように、いらない布を敷いてその上に、生地の表側を下→接着芯の糊がついているほうを下の順にのせます。
その上からアイロンを低温から中温ですべらさずにぐーっと10秒ほど押し付ける、場所をかえて押し付ける・・・・の順にしっかりプレスしていきます。
・・・というのがセオリーなのですが、困ったことがいろいろあります。
アイロン面に接着芯の糊がくっついて困る
まずこのあいだ買い換えたスチームアイロンで芯を貼ると、スチームを切っていてもなぜだかうっすらとアイロン面に糊がくっついちゃうんです。面の材質の問題なのか、スチームの穴が多いからなのか・・・。
アイロンを買い替えました。2015年アイロン比較
アイロン面に糊がくっつくと厄介なので、アイロンを直接あてずに、あて布をしたり、クッキングシートを使うといいです!
ついてしまった糊は、アイロンがやけどしないくらいの熱さになったら、湿らせた布でこすります。霧吹きを使うとわりと便利ですが、これもなかなか大変なので、ろうそくの蝋をあてて溶かしながらこするとと糊がスルッと取れますよ。
接着芯を貼るのに時間がかかって困る
これはいたしかたないのですが、長い帯にアイロンをあてたり、その後接着芯を貼ったりと、なかなか手間のかかる作業です。
それが手作りの醍醐味でもあるのですが、私の場合はお仕事なので新兵器を導入しました。
エルナプレスです。クリーニング屋さんにあるプレスマシンの家庭用バージョンなのですが、とっても早く綺麗で確実に接着芯が貼れます!
エルナプレスについてはまた詳しくレポートしますね。